せどりを外注化したいけどアカウント情報を渡すのは不安だ…というお悩みはないでしょうか。
納品代行を行う際は「ユーザー権限」の付与を行うことでこの問題が解決します。
- この記事の内容
アカウント情報を教えずに納品代行を依頼したい
「ユーザー権限」付与の方法や、メリット/デメリットを知りたい
このようなお悩みにお答えします。
- この記事の信頼性
■ユーザー権限とは
納品を全部、外注さんに任せたいです
お、いいですね!
ぜひやってみましょう!
納品作業は時間と手間がかかります。
作業手順をマスターしたら、早い段階で外注化を検討していくのがおすすめです。
ただログイン情報を教えるのが、ちょっと抵抗があって…
ですよね
それは「ユーザー権限」を利用すれば問題ありませんよ
ユーザー権限とは、Amazon販売アカウントに第三者がアクセスしてもよい許可を与える仕組みのことです。
IDとパスワードを教えなくても、第三者が作業に必要な機能だけを利用することができるように設定をすることで、アカウントの安全性を保つことができます。
どんなに信頼できる相手であってもログイン情報を漏らすのは絶対に避けましょう。
悪気がなくてもトラブルに発展してしまうこともあります。
相手のパソコンがウイルスやハッキングの攻撃を受けたら、そこからログイン情報が漏洩して取り返しがつかない事態になることだって否定はできませんからね。
ポイント
外注さんにとっても、責任の重すぎる情報を持たされるのは心理的負担が大きくなります。
■ユーザー権限が必須な理由
アカウント閉鎖リスクを回避するため
アカウントのIDとパスワードを直接教えてしまうと、最悪の場合アカウントが閉鎖してしまうリスクがあります。
理由は、Amazonのアカウントは1ユーザー1アカウントまでという規約があるためです。
Aというユーザーのアカウントにログインしたことのあるパソコンで、Bというユーザーのアカウントにログインした場合、「ひとりでふたつのアカウントにログインしたぞ!」と判定され、アカウントが停止されてしまう可能性があります。
貸し出してるだけって説明してもダメなの?
残念ながら、Amazonの規約なので異議申し立てをしても撤回は難しいのが現状のようです
よく耳にする経緯は、次のようなものです。
相手もAmazonの販売アカウントを持っていた
これは上の解説そのままのパターンです。
1台のパソコンで2個の販売用アカウントにログインすることになるので、規約に触れる行為としてアカウントが停止することがあります。
現役のせどらーが外注スタッフとして応募してくる可能性は低いですが、 今は使っていなくても、以前せどりに挑戦しようとしてアカウントを作ったことがあれば同じです。
ありがちなのは、家族にナイショで副業にチャレンジする人もいるので、応募者本人が気付かず二重ログイン状態になってしまうような場合ですね。
隠れてせどりやってるかどうかなんて、わからないね…
過去に同じ外注を請け負った経験がある
これは、よくあるケースです。
前に別の外注スタッフとして納品代行作業を経験していた場合には、二重ログインになってしまいますね。
面談で志望動機を伺ってみると、「前に似たようなお仕事をしたことがあるので、経験を活かせるかなと思いました」とアピールしてくる方は案外多いものです。
即戦力になってくれるかもしれないのでありがたいのですが、この場合、悪気がないのに二重ログインになってしまいます。
過去にアカウント閉鎖になった販売アカウントにログインしたことがある
これは非常に危険です。
Amazonで一度アカウントが閉鎖してしまうと、そのアカウントと関連性があるとみなされたアカウントは強制的に閉鎖されてしまいます。
もし外注さんが以前にログインしたことのあるアカウントが、現在何らかの原因で閉鎖してしまっている場合、関連アカウントとみなされて閉鎖してしまうかもしれません。
仕事中にフリーWIFIでログインする/した
外注さんがフリーWIFIでセラーセントラルにログインした場合も、アカウント閉鎖になるリスクがあります。
理由は上と同じで、そのフリーWIFIに接続したことのあるアカウントが閉鎖になっていた場合、同じフリーWIFIでログインしたら関連アカウントとみなされてしまうからです。
嘘みたいな話ですが、実際にアカウントが閉鎖してしまった例が昔からあります。
ポイント
フリーWIFIでのログインは危険なので、外出先でログインする場合などは絶対に利用してはいけません。
これらはすべてIDとパスワードをそのまま渡したことが原因で起きてしまいます
めちゃめちゃヤバイじゃないですか!
ユーザ権限をしないで外注化するのは、とんでもなく危険な行為だということがお分かりいただけると思います。
ユーザー権限を付与した状態でログインすれば、このようなことは起こりません。
上の条件でアクセスしてしまったとしても、アカウントは問題なく運営が可能です。
情報漏洩のリスクを最小限に抑えるため
個人宅のパソコンといえども、いつハッキングされるかわからない時代です。
事実、Amazonのアカウントを狙い撃ちするようなフィッシングメールも多発しています。
Amazonのログイン情報がわかれば、銀行口座を変更したり、そこから売上金を勝手に引き出すことができてしまうので狙われやすいのです。
外注さんがこのような被害にあってしまった場合、取り返しのつかない被害を被る危険性がとても高いわけです。
第三者にログイン情報を渡すのは絶対に避けましょう。
実際にハッキング被害にあった体験談や対策についてはこちらの記事にまとめています。
■ユーザー権限の設定方法
ユーザー権限を付与する方法は、とても簡単です。
まずは外注さんにAmazonの購入アカウントがあるかどうか確認し、なければ作ってもらいましょう。
購入アカウントがあれば、ユーザー権限の付与が可能になります。
準備ができたら、ご自身のセラーセントラル画面から設定をしていきます。
新規ユーザーの追加
セラーセントラル画面の画面右上にある、「設定」→「ユーザー権限」をクリックします。
このような画面になるので、「新規ユーザーを追加」欄に入力します。
「氏名」と「メールアドレス」を入力しましょう。
「氏名」は、ご自身が管理しやすい名前で構いません。
「メールアドレス」は、ご自身で用意して外注さんに渡してもよいですし、外注さんに用意してもらったものを設定してもどちらでもOKです。
入力が完了したら、「招待」ボタンをクリックします。
登録したメールアドレスに招待メールが届くので、メールの案内に従って、「氏名」「Eメールアドレス」「パスワード」を入力して「アカウントを作成する」をクリックします。
これでユーザー権限の付与は完了です。
ポイント
もし上記手順でうまくいかないときは、相手のAmazonアカウントで2段階認証が無効になっていないかどうか確認してもらいましょう。
2段階認証が有効になっていないと、招待URLを踏んでも正しく認証されない場合があります。
アクセス権限の管理
無事に追加できたら、続いてユーザーの「アクセス権限の管理」をクリックしましょう。
「ユーザー権限」のページに移動します。
初期値はすべて「なし」になっているので、必要な権限だけを付与していきます。
いろいろと項目が並んでいますが、納品代行のユーザー権限は「在庫」の項目だけを譲渡すればOKです。
画面を下にスクロールさせると、「在庫」の項目が現れます。
「在庫」の権限を、すべて「表示と編集」に変更すれば完了です
やった!これで外注化できますか?
はい。ただ、ひとつだけ重要な注意点があるので最後に解説しておきます
【重要】必ず「なし」にしなければいけない項目!
絶対にミスしてはいけない、とても重要な設定が一か所あります。
ページを下にスクロールさせると、「設定」の項目が並んだエリアが現れます。
この場所にある「ユーザー権限」という項目は、必ず「なし」にしましょう。
「ユーザー権限」を付与するのに、「ユーザー権限」を「なし」にするの?
項目名が、まぎらわしいですよね
設定の中にある「ユーザー権限」という項目は、管理者と同等の権利を与えるかどうかを決める場所です。
この権限を許可してしまうと、セラーセントラルの全項目を利用していいですよ、という管理者扱いになってしまいます。
登録銀行口座の書き換えもできてしまうし、売上金の振り込みもできてしまいます。
つまりIDとパスワードを教えたことと同じ意味になってしまいます。
この項目は、絶対に「なし」のままにしておきましょう。
ここを有効にしてしまうと、アカウント閉鎖のリスクも回避できません
せっかく設定した意味がなくなってしまいます
わかりました!
まとめ
納品作業を外注化する際は、必ず「ユーザー権限」を付与してからお仕事を依頼しましょう。
IDやパスワードをそのまま渡すのは、絶対にNGです。
このような譲渡機能はAmazonだけでなく、楽天やヤフーショッピング、Qoo10など多くのショッピングモールにも実装されています。
注文管理を任せる場合には必須の対策ですので、販路が増えて外注化をしていく過程で適宜利用するようにしてくださいね。