せどりで稼ぐには、資金管理の考え方がしっかりしている必要があります。
単発で5万、10万稼ぐのは簡単です。
しかし資金管理があやふやだと、「毎月利益が出ているのに、なぜかいつもお金がない」ということになってしまいがちです。
お金を稼ぐためにせどりをはじめたのに、そんなことになったら意味がありません。
そうならないために、3つのことに注意しましょう。
1.帳簿をつけよう!
せどりでは、必ず帳簿をつけましょう。
- 商品を仕入れたとき
- 商品が売れたとき
- 梱包材などの経費
これらが発生したら記帳しておくようにします。
帳簿をつけておけば、今月はいくらお金が入ってきて、いくら出ていったのかがすぐにわかります。
「経費」って、具体的にどんなもの?
せどりで使える「経費」はたくさんあります。
項目ごとに振り分ける「仕分け」をして記帳します。
せどりの仕分けはいろいろあります
せどりの仕分け(一例)
勘定項目 | 具体例 |
売上高 | 販売した商品の価格。注文ごとに記帳する |
仕入高 | 仕入れた商品の価格。商品ごとに記帳する |
支払手数料 | Amazon、ヤフオク!、メルカリの販売手数料など |
消耗品費 | ラベルはがしやプリンタ用紙、インク代など |
荷造運賃 | Amazon納品にかかった送料、ヤフオク!やメルカリの取引で発生した送料、段ボール、ガムテープ代金など |
旅費交通費 | ガソリン代、駐車料金、電車賃など。仕入れのために使用した分を計上できる |
通信費 | プロバイダ料金、スマホ料金の一部など。リサーチや取引などで使用したとみなされる分を計上できる |
減価償却費 | 車、バイク、パソコンなど。利用した期間で価値が下がったとみなされる金額を計上できる |
外注工費 | 納品代行サービスの利用、外注さんに仕事をお願いした場合の費用など |
雑費 | 勘定項目に該当しない、その他の経費。ごみ処理代、クレジットカードの年会費、銀行振込手数料など |
勘定項目の仕分けは、帳簿ごとに統一できていれば、この通りである必要はありません
えー!
複雑!!
こ、これは簿記知らないとできない!
面倒そうに見えますが、要するにせどりで発生した入出金をすべて記帳するものだと思ってください。
そして本当にその費用がかかっているのかどうか、証明するためにレシートや領収書などは保管しておく必要があります。
店舗仕入れで発生したレシートは、バラバラにならないようまとめておきましょう。
ノートに貼り付けたり、カードリングで束ねたりしておくと保管しやすいです。
年間20万の利益が出たら、確定申告する必要があります。
帳簿をつけておかないと、確定申告で提出する決算書が作成できません。
確定申告をする際には「複式簿記」で帳簿を作成して保管をしておく義務があります。
確定申告には「白色申告」「青色申告」の2種類があります。せどりでは節税メリットの高い「青色申告」がおすすめです。
申告をしないと、どうなるの?
もし確定申告をしないと申告漏れで脱税したことになってしまいます。
脱税はヤバい!
でも、せどりで稼ぎたい!
簿記がわからなくても、自動で帳簿をつけてくれるクラウド会計サービスがあるので利用するといいですよ。
帳簿は自動化がおすすめ
クラウド型はこれが便利
- 銀行取引、クレジットカード明細の支払い情報が自動取得される
- 取引情報が自動で仕分けされる
- 収支レポートが作成される
- 確定申告書の作成機能付き
代表的なサービスは、いくつかあります
- freee
- マネーフォワードクラウド
- 弥生の青色申告クラウド
マネーフォワード
やよいの青色申告クラウド
どのサービスも複数プランがありますが、だいたい月¥1,000~¥3,000程度の料金で利用可能です。
無料のものはないですか?
おこづかい帳や家計簿なら無料のアプリでもいいですが、きちんと資金管理するには有料サービスがおすすめです。日々の帳簿付けに費やす時間を仕入れに充てれば、月額はすぐにペイできます。
自動化がおすすめな理由
仮に、帳簿付けに毎日1時間かかるとして、同じく1時間せどりをしたら¥1,000利益の仕入れができる場合で考えてみましょう。
帳簿付けを自分でやる
- 毎日1時間帳の簿付け → 1か月で30時間を費やす → 30時間を仕入れに使えなかったので収入は¥0
帳簿付けを自動化する
- 毎日1時間せどりする → ¥1,000利益の仕入れができる → 30日間で稼げた利益は¥30,000
なるほど!
そっか!コスパ考えたらすごい!
リアルにこのくらいの差が出ますので、導入を検討してみましょう。
余裕があれば、通信講座などで簿記を学習するのもひとつの強みになります。
日商簿記3級の知識があれば複式簿記を理解できるので、会計サービスや会計士さんにお任せする際も内容を把握しやすくなります。
2.クレジットカードの支払いを意識する
支払い期日を意識するということ
仕入で使用するクレジットカードは、できれば2枚あるといいです。
それぞれ締め日の異なる2枚のカードがあると、資金管理が楽になって稼ぎやすくなります。
クレカ、いっぱい持ってます!
クレカが何枚かあれば、仕入れには困らないね!
いえいえ。そういう話ではありません。
たとえば手元にあまり資金がないのに、上限30万のクレジットカードを5枚持ったから150万円仕入れてしまって、もし商品が売れなかったらどうしますか?
たとえば、仕事が忙しくて納品が間に合わない! → 販売開始が遅れてカードの支払日までに売ることができない
たとえば、すぐ売れると思ったのになかなか売れない! → 需要のない商品だったなどの理由で、値下げしても売れない
たとえば、アカウントがサスペンドされた! → 販売ができない上に、売上金の引き出しが一定期間保留されてしまう
こ、怖すぎる!考えたくない!
いくら稼ぎやすいからといって、手持ちの資金や、本業の収入を大きく超える金額を無計画に動かすのは危険です。
売上金頼みの支払い計画に慣れてしまうと取り返しがききません。
売上金がドンッと入って、支払日にはガッとお金が出ていって、また売上金がドンッと入って…というルーティンを繰り返しているうちに、いつの間にか支払が間に合わなくなってしまうという深刻なケースもあります。
しっかりお金が回るように、クレジットカードは上手に使いましょう
支払期日をしっかり意識して、支払期間を少しでも長めにする工夫が必要です。
そのために、できれば2枚の締め日の異なるクレジットーカードを用意しましょう。
支払日をコントロールする思考法
締め日 | 支払日 | |
前半カード | 月末 | 翌月末 |
後半カード | 15日 | 翌月15日 |
このような支払サイクルの場合、最初は締め日が月末に来る「前半カード」を使って仕入れをします。
前半カードを使って1日に仕入れをすると、60日後までに商品を販売すれば支払いに間に合います。
15日に使っても、支払は45日後ね
そうです。そして16日からは「後半カード」で仕入れをするように切り替えます。
16日に仕入れた商品は、翌月末に支払い日が来るので…。
あっ!また60日余裕ができた!
2枚のカードで仕入れを分散することで支払期間に余裕ができ、支払いサイクルが緩やかになります。
資金繰りに余裕が生まれ、より仕入がしやすく、結果的にお金を増やしやすいです。
1枚のカードをパンパンになるまで使ってしまうと、支払いは最悪30日後です。
しかも支払日を過ぎるまで、次の仕入れができません。仕入れができないので、売り上げも伸び悩みがちになってしまいます。
ちょっとした工夫で支払いはコントロールできます。
デビットカードも選択肢のひとつ
クレジットカードはポイントも付与されておトクですし、ゼロからお金を増やせる手段であることは間違いないので、しっかりした計画を立てたうえで活用しましょう。
後払い方式のクレジットカードではなく、先払い方式のデビットカードを代用するのも一つの方法です。
デビットカードは、先に現金をチャージするため使いすぎることはありません。
月の仕入金額を決めて取り組むときなどに有効です。
3.商品管理が稼ぐカギ
仕入れたらすぐ販売、が基本戦略
売れてから入金になるまで、ヤフオク!やメルカリは数日、Amazonでは最長2週間弱かかります。
効率よくお金を増やすには、仕入れた商品はすばやく販売状態にするクセをつけましょう。
ポイント
仕入れた状態のままだと、売れることはありません。出品してはじめて売れるようになります。
当たり前のようで、「ま、あとでいいか…」となりがちです。
ヤフオク!、メルカリならすぐに出品できます。
Amazonの場合は、FBAに納品するまでの間は自己発送で出品しておくことができます。
自己発送すると送料で赤字になる場合もあります。事前に送料も考慮に入れて価格設定しましょう。
FBAに納品するときは、ひとつの段ボールに複数の商品を詰め、まとめて納品することで商品一個あたりの送料コストを下げることができ、利益につながります。
とりあえず自己発送にしておいて、商品数がまとまったらFBAに納品するようにすると、効率的で販売機会を逃しません。
出品中は価格をチェック
Amazonでは価格変動が起きやすいです。
出品状態になったあとは、定期的に価格をチェックして、売れやすい価格を保てているかどうか確認しましょう。
価格は、高くなることもあれば安くなってしまうこともあります。
人気で品薄の商品ほど、高値になりやすいです。
どのタイミングでチェックすればいいですか?
最低でも1日1回はチェックしましょう。
気を付けたいのは、FBAに納品を切り替えたタイミングです。
Amazon倉庫に納品して出品状態になるまで数日かかるため、相場が大きく変動してしまう場合あります。
相場が「上がる」パターン
¥10,000で販売価格登録を登録した商品が、FBA納品時には¥15,000まで相場が上がっていたら、本来得られるはずの利益が少なくなってしまいます。
相場が「下がる」パターン
反対に¥10,000で販売しようとしたものが、¥9,000に相場が下がってしまうこともあります。
この場合、¥9,000の商品が売れるのを待てば¥10,000で売れます。でも待ってもなかなか売れないときは、値段を下げると売れやすくなります。
他にも、価格を「¥10,000」で登録したつもりが「¥1,000」だった!
なんていうミスをしてしまうこともあるので、見直しは大切です。
了解です!しっかりチェックします!
赤字になっても「損切り」したほうがよい理由
相場が下がりすぎて、これ以上価格を下げたら赤字になってしまう、という場合もあります。
このようなときは、売り切ってしまうことも大切です。
値下がりした商品をガマンして持ち続けても、あまりいいことはありません。
でも、赤字で売ったら損しちゃう!
そうとは限りません。
30万円で50個の商品を仕入れたとしましょう。
そのうち30個を売って27万円になりました。
でも残りの20個が、値下がりしたから売らずにガマンしたとしましょう。
3万円赤字だ!
では、この値下がりした20個のトータルの仕入価格を、仮に10万円としましょう。
値下げをして売り切って、トータル8万円で売れました。ここだけ見ると2万円の赤字ですが、全体ではどうですか?
27万+8万=35万…
あっ!5万円儲かってる!
損してるハズなのに、損してない!
これは「損切り」の考え方です。
値下がりしてしまった商品は、なるべくはやく現金化するとダメージも少なく、資金が増えるスピードもかえって速くなります。
値上がりをいつまでも待っていると、売上金が足らなくなり、逆にお金が減っていく負のスパイラルに陥りやすくなるので注意が必要です。
ポイント
値上がりする明確な根拠があれば、あえて値上がりを待つことも戦略の一つです。
ただし根拠がない場合は、潔く値下げして「損切り」していきましょう。
手持ちの商品をすべて黒字で完売できる人はいません。
たくさん稼いでいるプレイヤーほど、損切りによる商品管理が上手です。
売れない商品を持ち続けると、お金が回らなくなることをきちんと理解しているからです。
ここを踏まえておかないと、結果的に、利益は出ているはずなのに、なんだかいつもお金がないという状態になりやすいです。
更に、FBA納品をすると、在庫保管手数料もかかります。
在庫保管手数料はFBAシミュレーターで確認できます。
長く売れ残っているとじわじわ負担になってくるので、その意味でもできるだけはやく販売するように心がけましょう。
まとめ
ここまでで、物販ステップの解説は終了です。
せどりの流れを一通り書きましたので、初心者の方の参考になればなと思います。
せどりは誰でも稼げるビジネスモデルです。
ただ、魔法のようにすぐに「月収100万円明日から稼げるようになる!」というようなことは残念ながらありません。
基本的にはリサーチを繰り返してたくさん失敗もして、経験を重ねることで稼げるようになります。
結局のところ諦めずに実践し続けた人が稼ぎ続けることができます。
僕だって店舗に行って¥1も仕入れできないことだってありました。
1日中電脳せどりをしても商品が見つからずに何度もくじけそうになって今があります。
誰でも、仕入れた商品が売れたら嬉しくて上機嫌になります。
反対に仕入れた商品が売れずに落胆することもあるでしょう。
だけど失敗は次に活かせば失敗ではありません。
商品が売れたら、どうして売れたのか、売れなかったら、なにがいけなかったのかを考えて次の仕入に役立てればいいだけです。
せどりは継続すれば必ず稼げます。
このブログで役に立つ情報はどんどんお伝えしていくので、参考にしてくれたり、励みになってもらえたら嬉しいです。
向上心のある人は大好きです。一緒に成長していきましょう。
心が折れそうなときは、ぜひメールやLINEで相談してきてください。